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LOVE PENTAXYZ

News & Tips about PENTAX products, and daily photos by PENTAX cameras.

世界でいちばん濃ゆい Pentax K-1 レビュー P.19 JPEG,RAW撮影時の画質


以下の記事は、PentaxForumsによる

P.19 "General Image Quality"の抄訳となります。

原文の紹介や、他ページの抄訳については下記ページにまとめています。

blog.lovepenta.xyz

このページの目次

19. General Image Quality (JPEG,RAW撮影時の画質)

※ 元記事の作例は省略しているため、元記事を横に並べて御覧ください。

高感度でのパフォーマンスやその他の魅力的な機能について話す前に、K-1の基本的な画質及び設定について話そう。

この写真は SMC Pentax-FA 31mm F1.8 Limitedで撮影し、 Adobe Camera RAW を使って現像し、Photoshopでアンシャープマスクをかけた。

FA31mmでの作例(原文を参照のこと)

画像を一目見てわかるように、驚異的なディテールの豊富さと夕暮れ時の反射光の色を完璧に描ききっている。K-1の一般的な画質は、RAWから現像したこの写真を見てわかるように、傑出している。

DFA24-70mmでの作例(原文を参照のこと)

ディテールやカラーバランスの破綻は見受けられず、調整前からほぼ完璧と言って構わないレベルだ。

ダイナミックレンジ

RAWでは、Pentax K-1はシャドウとハイライトの描写が極めて豊かで、現像時に容易にリカバリーできる。RAWから現像した写真と、撮って出しのJPEGファイルとを比較してみてほしい。 

RAWとJPEG比較用の作例(原文を参照のこと)

 K-1のシャドウとハイライトのリカバリーのポテンシャルをより詳細に見るため、ISO100で日中に、+5EV から -5EVまで1/2EV刻みで撮影した。シャドウとハイライトは、Camera Rawを使ったRAW現像において、最大限の幅で復元できた。

-5~+5EVでの比較用の作例(原文を参照のこと)

シャドウ部の復元は、オリジナルの画像ではひどいアンダーの状況であってさえ可能だった。-5EVでさえ、シャドウ部のノイズは最低限だった。空の色の復元は+2EVまで可能だった。なお、多くのディテールは、2.5EVの露出オーバーまでしっかりと維持されていた。

実使用においては、これだけの性能があれば、少なくとも基準感度においては、ハイライトが飛んだり、シャドウが潰れる問題は事実上存在しないと言ってもいい。JPEGファイルにおけるシャドウ部、ハイライト部の警告表示はまったく意味をなさないと言ってもいい。RAW現像をすれば、そのような警告箇所でさえ容易に復元可能なためだ。

-5EVでのシャドウ部を復元した際のノイズを見るための作例(原文を参照のこと)

我々は、照明下でグラディエーションスケールを使って、ダイナミックレンジを定量的に測ろうとした。このテストでは適切な色の補完が要求されるにもかかわらず、シャドウ部の復元に関しては、-8EVというかなりのアンダーからシャドウ部を実用できるレベルで復元できた。K-1のダイナミックレンジは、14-15EVの間にある。我々は、K-1のセンサ性能は、現状入手可能なフルサイズ機の中でほぼ最高性能であると確信している。

JPEG Engine

K-1はディテールの豊富な画像を生成する。ディテールとノイズについて2つ先のページで詳しく述べているが、我々がここで言いたいのは、デフォルト設定のJPEGエンジンでは、ディテールがもっと欲しくなるという話だ。というのも、過剰にシャープネス、コントラストが効いており、より細かなディテールを単純に消してしまっている。以下の、木や釣り船の画像を見るとよくわかるだろう。  

作例(原文を参照のこと)

以下のサムネイル画像をクリックすると等倍表示のクロップ画像を比べられる。RAW画像ではハッキリと存在している蜘蛛の巣(訳注:赤い柱を囲うように存在している。)が、JPEGでは消えてしまっている。

作例(原文を参照のこと)

デフォルトの"鮮やか"でのJPEG撮って出し画像は、ディテールが保たれている場合には、満足の行くものが得られる。従来のPENTAX一眼レフ機も同様の傾向を示しており、ディテールよりも、見栄えの良いイメージとすることを優先した絵作りとなっている。カスタムイメージ設定を変更すれば、よりディテールが豊富で抑え目のコントラストを実現できる。

測光性能

露出計測には、非常に高感度な86000画素のRGBセンサが用いられている。このセンサは、ISO100でEV -3からEV 18までの範囲で動作する。EV -3は、ISO100、F1.4で15秒もシャッターを開いた時、ほぼ真っ暗闇の状況での適正露出に相当する。 我々は露出範囲の広さに加え、EV -3にまで対応するオートフォーカス性能にも満足している。

測光方式は3通り用意されている。

  • 分割 画面全体の状況を解析して適正露出を決定する (訳注: 逆光時は自動的に補正が入る)
  • 中央重点 画面中央部に重みをつけたうえで、画面全体の明るさの平均を基に、適正露出が決定される。
  • スポット ファインダー内の中央の丸印の位置の明るさを基に、適正露出が決定される。

我々は、テストにおいて主に分割測光を用いた。この方式は上手く機能する。残り2つの方式の場合、カメラ側での露出の推測が減るため、露出のコントロールをより行い易くなる。K-、 M- シリーズやその他のマニュアルレンズを使う場合には、中央重点測光がデフォルトの露出制御となり、分割測光は選択不可となる。

我々は、テストで用いた複数のどのAFレンズであっても、正確に適正露出が得られることに気づいた。夜間であってさえ上手く機能した。なお、ライブビューを使用した場合とファインダーを使用した場合とでは、無視できる程度ではあるが露出に僅かなばらつきがある。

(Pentax K-、 M-シリーズのレンズのように) Aポジションのない、絞り環つきのレンズで測光する場合、今までのボディでも見られたように、いくらか露出がばらつく。幸いにして、露出アンダーになる傾向のため、後処理で容易に補正できる。我々は、M 50mm F1.7を用いて、グリーンボタンを用いた標準的な測光方法で、ISO100下でのの絞り値による適正露出の変化をざっと調べてみた。

F1.7~F22まで絞り値を変えての作例(原文を参照のこと)

もし、あなたがPentaxを初めて使うというなら、どのようにマニュアルレンズを扱うと良いかをまとめた manual lens metering guide (マニュアルレンズでの測光ガイド) に目を通すと良いだろう。アダプターが不要なレンズでは、絞りは開放のままとなり、グリーンボタンを押したときに一瞬、設定値まで絞られる(いわゆる開放測光が使える)。一方、M42レンズでは、実絞りとなる。

開放測光にの使えないレンズのユーザは、後処理で露出補正できるようにソフトウェアを準備しておくと良い。もしくは、カメラ側で測光した後(ユーザーがグリーンボタンを押した後)、露出を細かく手動で調整するのもいい。

ホワイトバランス

K-1は、以前のボディと同様のホワイトバランス設定ができる。

  • オート
  • マルチパターンオート
  • 太陽光
  • 日陰
  • 曇天
  • 蛍光灯 (4通り)
  • 白熱灯
  • CTE; Color Temperature Enhancement
  • マニュアルWB (ケルビンまたはミレッド単位で調整)

INFO ボタンを押すと、ホワイトバランスのカスタム設定画面が表示され、ホワイトバランスをグリーン/マゼンダ、ブルー/アンバーの間で細かく調整できる。

ホワイトバランスの無限の組み合わせを試すことは、このレビュー記事の範囲を越えているため、我々は"オート"と"太陽光"の比較を行った。

"オート"と"太陽光"の比較のための作例(原文を参照のこと)

我々は、このページのサンプルを見てもらえば分かるように、オートホワイトバランスが極めてよく機能することに気づいた。これらのプリセット設定は、多くのユーザーにとっては影響のない話だろう、というのも、RAWを選択している場合には、自由に後から調整可能なのだから。

カスタムイメージ

JPEGファイルで撮影している場合、露光後の画像処理をあらかじめ設定することができ、これをPentaxは「カスタムイメージ」という名称で呼んでいる。カスタムイメージは、最終的な画像出力のトーンに影響を与えることができる。方向キーの右ボタンを押すことで、どのような画像処理を行いたいかを選択する画面を表示するうことができる。ここでの設定項目はいずれも、RAWファイルで撮影している場合には、カメラ内現像でまたはPentax DCU上で設定することができる。

カスタムイメージの設定画面(原文を参照のこと)

いずれのイメージトーン設定も各種項目、彩度、明るさ、ハイキー/ローキー調整、コントラスト、シャープネス(より細かなディテールに影響を与える3種類のモードがある)をカスタマイズ可能である。JPEGで撮影している場合には、どんな設定が自分の好みに合うのかテストを重ねて見つけることをオススメする。上記でも述べたが、デフォルト設定の「鮮やか」はディテールを損ないがちな傾向があることに注意して欲しい。

12通りあるカスタムイメージは以下の通り。全ての調整項目はデフォルトのままとしている。

12通りのカスタムイメージの作例(原文を参照のこと)

"オート"設定は、K-1が自動的にプリセットのカスタムイメージの中から適切なものを選択する。試しに上記家の写真を撮るにあたりオートを選択したところ、的確に"風景"が選択された。もっとも我々としては、あなたがどんなイメージを撮りたいのか明確にして自分でカスタムイメージを選択することをオススメする。

K-1の特筆すべき機能として、明瞭度の設定が拡張された(メインメニューまたはコントロールパネルから設定できる)。中間トーンのコントラストを8通り(訳注:すなわち9段階)に強調または抑制することができる。この設定は、JPEG撮って出しの場合にイメージにパンチを加えることができる。もっともRAW撮影の場合には何の影響もない。

ポートレート

プリセットの「ポートレート」モードでさえ、JPEGエンジンは赤色を誇張する傾向がある。下記作例で、JPEGでの出力とAdobe Camera RAWの出力とを比較してほしい。

比較のための作例 (元記事を参照してください)

肌色補正

しかしながら、K-1はJPEG出力時のオプションとして「肌色補正」を備えている。このオプションは、(コントロールパネルまたはメインメニューを介して)撮影時に適用するか、カメラ内現像時に適用することができる。なお、このオプションは、現状ではPentaxの現像ソフトウェア上では利用できない。

肌色補正の結果は、下記サムネイルをクリックして比較してみてほしい。(これらはFA★85mmのF3.5で撮影したものを等倍表示しクロップした)。この設定を適用しても、豊富なディテールが残っていることが確認できる!

肌色補正なし、TypeI、TypeIIの3つの作例 (元記事を参照してください)

肌色補正 Type 1を適用した場合、赤味がかった部分が部分的に修正される。肌色補正  Type 2 は、Type Iの処理に加えて、肌をなめらかに見せるためのブラーフィルタ(ぼかしフィルタ)を適用する。ブラーフィルターはON/OFFを選択できないが、肌にのみ適用される。

総合的に、この機能は、ポートレートスナップに便利なツールだ。

構図微調整

SR(Shake Reduction)システムは、撮影時のセンサーの位置に関してある種の自由度がある。ユーザーは、構図微調整機能を介してセンサー位置を調整できる。この設定は、メインメニューまたはコントロールパネルからアクセスできる。かいつまんで言うと、構図微調整は、あらゆるレンズをシフトレンズに変えることができる。この機能をコントロールパネルに登録しておくと使い勝手に優れる。しかしながら、少々面倒なことに、ライブビュー撮影時に調整しようとするたびに、ON/OFFを設定する必要がある。

この機能は、いくらかX軸、Y軸、ロール方向にシフトさせるだけであるが、広角レンズ利用時にはフレーム外の要素をフレームに入れ込む手段としても有用だ。構図微調整の使いこなしについては、我々が以前にまとめた構図微調整利用ガイドを読んで頂きたい。

レンズ補正

他のPentax一眼レフ機と同様に、K-1は、レンズ補正機能を一通り備えている。この昨日は、JPEG撮影時に適用するか、カメラ内現像の際、またはPentax Digital Camera UtilityでのRAW現像の際に利用することができる。

レンズ補正としては、4種類の補正が用意されている。ディストーション補正(歪曲収差補正)、周辺減光補正、回折補正、色収差補正の4つだ。これらのうちディストーション補正は、撮影後に1秒近い処理時間が必要となる。そのため、我々としては、高速連写時にはOFFにすることをオススメする。残りの補正に関しては、処理時間に無視して構わないほどの影響しか及ぼさない。

これらのレンズ補正は、極めて有用だ。しかしながら利用可能なレンズはPentaxの一部のものに限られる。デジタル用のすべてのレンズ(DA, DA★, D FA, D FA★) と、比較的最近のフィルム用のレンズ(FA Limited, FA★, いくつかの高性能なFAレンズ)だ。この機能は、スナップショットや手軽にJPEGを見る分には便利だが、RAWで撮影する者にとってはさほどメリットはない。

比較のための作例 (元記事を参照してください)

手ブレ補正機構; SR(Shake Reduction)

Shake reduction (SR) は画質の面でも重要な役割を果たす。というのも、解像度を犠牲にする事無く低速シャッターでの撮影を可能とするのだ。K-1のボディ内手ブレ補正機構は、Pentaxのカメラにおいて何世代にもわたって存在し改善されてきたものに、最新の改善が加えられたものだ。信頼性は高く、とても良く機能する。Pentaxは、通常、手持ち撮影時に許容されるシャッター速度よりも5段遅いシャッター速度で、シャープな写真を取撮影できると公言している。これは前機種よりもさらに遅いシャッター速度が使えるようになるということが。カメラ業界では、手ぶれ補正で得られるシャッター速度の段数についてはガイドラインを定めている。このため、5段分の改善というのは、れっきとした測定に基づいたものであり、マーケティング部門の単なる売り文句ではない。手ぶれ補正の効果は、我々が正確にテストし、追証することが難しい。実際の撮影では、そのときどきで撮影者がどれだけ安定して撮影できるかに影響されてしまうからだ。(訳注:手ぶれ補正無しの場合に、撮影者がどの程度まで遅いシャッター速度で撮影できるかは、その日のコンディションや場面場面で変わってくる。)

我々は、 D FA 24-70mm と FA★85mm でシャッター速度 1/4秒でも安定して撮影することが出来た。これは極めて上出来の結果だ。

我々としては、PentaxがK-1に組み込まれた大型センサに対して、ボディ内手ブレ補正機構を組み込むだけにとどまらず、従来よりも改善してきたことを賞賛したい。これによって、フルサイズ機であるK-1においても次の機能が使える。

  • RRS (Real Resolution System; リアルレゾリューションシステム)
    • 解像度を向上させるとともに、よりクリアに色を表現できる
  • ローパスセレクター
    • センサを微小駆動させることで、ローパスフィルタの働きをシミュレーションする
  • アストロトレーサー
    • センサを動かすことで、センサ位置を星の動きに追従させることができる
  • 構図微調整
    • 建築写真を取る場合などに、遠近感を補正できる
  • 水平補正
    • センサの下辺が水平と一致するように、カメラの微妙な傾きを補正できる

HDR

Pentax K-1 は数種類のHDR撮影モードを備えている。HDR撮影は、機能ダイヤル、コントロールパネル、メインメニューから有効にできる。

HDRのメニュー画面 (元記事を参照してください)

HDR撮影には5つのモードが用意されている。HDR1, HDR2, HDR3, HDR AutoとAdvanced HDRだ。いずれの HDR撮影も、3枚の露出の異なる撮影データを合成する。合成する撮影データの露出幅は、カメラのメニューから設定可能だ。

RAW撮影時には、3枚の異なる露出の撮影データを1枚のDNGまたはPEFファイルに記録する。このファイルは、Pentaxのソフトウェアもしくはサードパティのソフトウェアで扱うことができる。なお、RAWデータに含まれる3枚の中から1枚の撮影データのみ取り出す方法は見つからなかった。

Advanced HDRの作例 (元記事を参照してください)

番号が付けられたHDRモード(HDR1,HDR2,HDR3)はHDR効果の強弱が異なるのみだが、Advanced HDR のみ完全に異なる画像処理を行う。後者は、シャドウ部を大幅に持ち上げ、中間階調のコントラストを強調する。上の作例を見てほしい。この機能はJPEG撮影の場合にのみ機能することを覚えておいてほしい。RAWファイルでは、エンドユーザがこれらHDR効果のほどをコントロールすることができる。それゆえ、K-1のHDRモードは、主として、ブラケット撮影をより便利に行う方法の1つとみなすのがいいだろう。

総合判断

K-1の画質は、ただただ、見事という他ない。これについては、我々としてはもはや異論の余地がない。RAWモードにおける、ディテールの再現性、ダイナミックレンジ、色の再現性はすべて突出した性能だ。とはいえ、Nikon D800に用いられたSony製のセンサーがベースになっていることを思うと、K-1の3600万画素センサの評価としては驚くに当たらない。

JPEGでの撮影者にとっては、ホワイトバランスにはじまり、コントラスト、彩度、シャープネスを含めた色調(カスタムイメージ)など高いカスタマイズ性が用意されている。十分な根気があれば、JPEGの出力を撮影者が望むものに近づけることが可能だ。しかしながら、我々としてはこのカメラを手にした人の多くには、RAW撮影をオススメする。JPEGエンジンは、ダイナミックレンジを引き換えに、彩度とコントラストを強調する傾向がある。また微細なディテールにはたびたびシャープネスが効きすぎて見苦しくなる。総合的に見ると、K-1はスナップショットに最適な機能を数多く備えている。例えば、JPEG撮影時のカスタムイメージの自動選択(AUTOモード)や、フィルタ、HDRモードなどが用意されている。

我々は、K-1では現行のPentax製レンズやいくらかの古いレンズに対してレンズ補正が使えることを好ましく思っている。DAレンズに対しては、クロップモードでの補正のためのレンズプロファイルが用意されている。

現行レンズ及びA-レンズについては、正確に測光できる。ホワイトバランスは、新型のRGBセンサを採用した他のボディ同様、極めてよく機能する。ライブビューを使わずにマニュアルレンズで測光する場合には精度は50:50といったところで、分割測光はサポートされていない。

リコーイメージング PENTAX K-1 完全ガイド (インプレスムック DCM MOOK)

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  • 作者: 吉村和敏,大山顕,洲?秀憲,中西敏貴,横木安良夫,大和田良,小林哲朗,茂手木秀行,HARUKI,萩原史郎,佐々木啓太,桃井一至,岡嶋和幸,伊達淳一
  • 出版社/メーカー: インプレス
  • 発売日: 2016/04/28
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